Monument Valley 2

制作者: ustwo Games
The studio
彼らはフィーリングでゲームを作ります

サウスロンドンを本拠地とする ustwo Games のアーティストとエンジニアとストーリーテラーのチームは、5 年間で強固で才能あふれる集団に成長し、Land’s EndMonument Valley などを含む、大人気のインタラクティブなモバイルプロジェクトを作りました。彼らの結束はとても強く、自分たちのことを「ファンパニー(ファミリー+カンパニー)と呼びます。

たいていの家族がそうであるように、ustwo にとってもフィーリングが最優先されます。「私たちは意識してプレイヤーの立場に立ちます。それぞれのシーケンスについてプレイヤーがどう感じるのかを理解したいと思います。もちろん、洗練されたビジュアルと楽しいゲームプレイでプレイヤーを驚かせたいと思っています」と ustwo のシニアアーティストの Laura Cason は言います。

Some of the ustwo family, who've generated over 30-million downloads

Some of the ustwo family, who've generated over 30-million downloads

そんなうらやましい目標を達成するため、このファンパニーは分野をまたいだコラボレーションでさまざまなスキルセットを共有しています。いくつもの独自の観点からのインプットが、非常に魅力的なユーザー体験を備えたゲームに結実しています。市場の反応もそれにふさわしく、人気が沸騰した『Monument Valley』は 3,000 万ダウンロードを記録し、英国アカデミー賞で 2 部門(ベストゲーム部門とモバイル & ハンドヘルドゲーム部門)受賞を果たしています。 

The project
『Monument Valley 2』のトレーラーを見る

2 人は発見の旅に出ます。「母親の物語が語られることは少なく、語られるにしてもそれは、子供の視点から見た母親の物語であることがほとんどです。しかし母親には彼女自身の物語があり、それこそがこのゲームで私たちが本当に伝えたかったものなのです」と Cason 氏は述べています。

新しい「大人への階段」というテーマをファンタジックな舞台での課題解決に溶け込ませたこのゲームの世界観に、プレイヤーは引き込まれずにはいられません。

日常の中にある魔法を見つける

『Monument Valley 2』でも、舞台はエッシャーのだまし絵に触発された不条理な世界です。ただしこの『2』では、そこに母親とその子供という新しい次元が加わります。 

The reveal
X、Y、Z 軸を活用する

『Monument Valley 2』について驚くべきことの 1 つに、環境全体が 3D アセットで構築されているにもかかわらず、プレイヤーの視点である平行投影点から見ると、オブジェクトが 2D に見えるという点があります。

この効果に加えて、ustwo はカスタムビルドした Unity エディターの拡張機能を利用して、ワールド空間の中で実際には隣り合っていないアーキテクチャー同士が、ゲームビューカメラで見るとつながって見えるようにしています。

アーキテクチャーの各部分は X 軸に沿って間隔を開けて配置されていますが、Z 軸上をプレイヤーにそれと意識させない形でキャラクターなど大量の移動するオブジェクトが行ったり来たりしています。

基本的なしくみは、キャラクターがパス上をワールド空間のずっと奥の方にあるジオメトリの終端まで移動したときに、そのパスがカメラに近い別のジオメトリの一部につながっている場合には、キャラクターはワールド空間の手前側にテレポートしてパスをたどるというものです。しかし固定された直交カメラを通じて見ているプレイヤーには、一見不可能な環境内をキャラクターが滑らかに移動する姿しか見えません。

ustwo は特別なツールでエディターを拡張することで、不可能を可能にしました。
新しいディタ―ツールがクリエイターをパワーアップし、イテレーションを迅速化 

 Monument Valley 2 の開発当初、ustwo は前作の開発で学んだことを応用しました。彼らが作った新しいツールセットは成長の途上にあったチームにイテレーションを迅速化するための力を与えました。エディターの拡張によってアーティストとデザイナーは、エンジニアのサポートなしに、レベルのルックアンドフィールを得られるようになりました。

最初のゲームで使ったツールでは、レイヤーとジオメトリへのパスが複数必要でした。それはつまり、デザイナーはパスウェイとアーキテクチャを準備するためにキューブをコピーアンドペーストしなければならなかったことを意味しています。けれでも新しいシステムでは、同じ人が 1 つのキューブではなく、全メッシュをすばやく作ることができます。その結果、最初のスケッチからレベルの完成までの時間が大幅に短縮できるようになりました。

ゲーム内では繋がっているように見えるアーキテクチャは、エディターの Y 軸上では分かれています。

また、チームはビジュアルスクリプティングツールの改良も行いました。『Monument Valley』のときには、デザイナーは膨大なオプションの中から使いたい機能を探し出す必要がありました。『Monument Valley 2』では、デザイナーたちのニーズに合わせて、本物のノードベースのビジュアルスクリプティングシーケンスがカスタマイズされています。これにより複数のアクションをまとめて呼び出せるようになり、作業がずいぶんやりやすくなりました。

新しいツールセットのおかげで、ustwo は初代のゲームの 2D イリュージョンや、驚異的なアイソメトリックアート、あり得ないアーキテクチャーを、ずっと効率的に再現できたのです。

『Monument Valley 2』の制作では、Unity のさまざまなモバイルゲーム用ソリューションが活躍しています。

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