Unruly Heroes

制作者: Magic Design Studios
The studio
大きなスタジオから小さなチームへ

2015 年に Ubisoft のベテラントリオによって設立された Magic Design は、南フランスの海岸近く、ベテランゲーム開発者にとっては天国のようなモンペリエにあります。Bruno Gentile 氏、Lu Yang 氏、Nicolas Leger 氏は、上質なエンターテインメントの制作を手がける会社にすることを目標に掲げました。既に熟練の域に達していたこれらのアーティストとデザイナーにとって問題は、「どうやって」というよりも、「何を」でした。

Founders Bruno Gentile, Lu Yang and Nicolas Leger

Founders Bruno Gentile, Lu Yang and Nicolas Leger

「私たちはプレイヤーをファンタジーの世界に招待したいのです」と CEO 兼クリエイティブディレクターの Yang 氏は言います。また、Magic Design のコアチームは『Rayman』『Raving Rabbids』『Assassin’s Creed』『Valiant Hearts』『Ghost Recon』のフランチャイズでゲームの制作にかかわった豊富な経験があり、Magic Design の目標を達成するために必要なトップクラスのビジュアル、アニメーション、オーディオ、ゲームプレイを実現できる人材に恵まれていました。「私たちは 1 年半かけて自分たちが提供したいと思えるゲームとストーリーと体験を考案し、定義し、形にしました。どうやら私たちはビデオゲームの匠だったようです」

チームは、スタジオとして初めてリリースしたゲーム『Unruly Heroes』のリリースに合わせて 2017 年 6 月からフル稼働に入りました。

The project
アクションゲームと中国文学の出会い

『Unruly Heroes』は明王朝の時代の古典『西遊記』からインスピレーションを得た作品です。「すてきな冒険譚なのですが、西洋ではあまり知られていないことに気付きました」と Yang 氏は言います。『西遊記』とは 16 世紀中国の名作の 1 つで、3 人のお供を連れた僧侶が、聖典を手に入れるために試練や困難に耐えながら進む、伝説的な聖地巡りのお話です。  

緑豊かでにぎやかな環境を舞台に、ゲームでは原作よりも陽気で、カラフルで、愉快な物語が紡がれますが、信頼、決意、叡智、勇気がなければ英雄にはなれないという原作の根底に流れるメッセージを伝えることは忘れていません。プレイヤーはジャンプやクライミングの課題を克服しながら、敵の軍団や強烈な造形のボスキャラと激しい戦いを繰り広げることになります。

Unruly Heroes reimagines a timeless piece of Chinese literature

Unruly Heroes reimagines a timeless piece of Chinese literature

このアクションゲームは「協力して乗り越える力」の寓話になっていて、各プレイヤーが個性豊かな 4 人のキャラクターのうちの 1 人を操作する「協力プレイ」が推奨される設計になっていますが、経験を共有する「仲間付き合い」に興味のないプレイヤーはローカル対戦モードで友達と潰し合いをすることもできます。

『Unruly Heroes』は 2018 年に PC、Xbox One、PS4、Nintendo Switch でリリースされます。

『Unruly Heroes』のトレーラーを見る
The reveal
経験を活かして

Magic Design チームは大成功を収めたさまざまなゲームとかかわってきましたが、『Unruly Heroes』を開発するにあたって非常に役に立った知識の多くは、『Rayman Legends』『Valiant Hearts』で 2D ゲーム開発用の洗練されたツールを使用した経験から得られたものでした。

Magic Design の Bruno Gentile 氏は、「『Unruly Heroes』のために Unity の拡張機能として作成したレベルデザインツールは、私たちが過去にいくつかの名作 2D ゲームで使用したものとコンセプト的には似ています。とはいえ、今度のものはもう少し複雑で、3D で動作するものになっています。エディターラインでアートとコライダーを生成しています。データはアーティストとレベルデザイナーが使用するものと同じです」と説明してくれました。

スタジオが最優先するのは記憶に残るアニメーションとアートを作ることです

開発中、各レベルはエディター内で 3 つの独立したシーンに分割されました。レベルデザイナー、アーティスト、サウンドデザイナーが同時に作業できるようにするためです。「レベルデザイナーの Simon はブロックから作業を開始します。#Blocktober(10 月によく見られた『ブロックメッシュ』レイアウトの共有を呼びかけるハッシュタグ)で見たことがあるかもしれませんね。このブロックを使ってゲームプレイのプロトタイプ作成や改良を行ったり、作業後に別のシーンとマージしたりできます。このやり方のおかげで、集中して作業を進められます」

各チームとも Playmaker でのプロトタイプ作成支援に慣れているので、新しいゲームプレイシナリオをすばやくビルドできます。その証拠に、各チームはプログラミングチームの助けを借りることなく、ゲームの PVP モード(ローカルプレイとオンラインプレイに取り入れられる自慢の機能)を作成していました。

あくまでもアートのためのツール

Magic Design は、ゲームを市場のさまざまなコンソールやデスクトップシステムに届けるためだけでなく、オーディオシステムやパーティクルシステムなどの便利な機能が組み込まれた、ゲーム制作の強力な基盤として Unity を利用しています。

Gentile 氏は「とはいえ、私たち Magic Design の一番の自慢はツールではなくて、美しくて魅力的なアートを生み出すアーティストたちだと考えています」と言います。

『Unruly Heroes』の 1 人に命を吹き込んだ制作の過程をご覧ください

「私たちが使用するアセットはすべて、シンプルな手書きのテクスチャです。私たちはツールを使ってリアルタイムでライト、デフォーメーション、アニメーションといった変更を適用しています」とアーティスティックディレクターの Jean-Brice Dugait 氏は語ります。これは非常に単純明快なので、2D アーティストであれば誰でも静止したイラストレーションを生き生きとした Unity の 3D 環境に変換できます。

ゲーム開発とアニメーションが得意と公言するスタジオが、技術的機能とツールを総動員してアーティストを支援して、職人芸が光るビジュアル体験を作り出せるようにしているのは、何も不思議なことではありません。

Unity のアートとデザインのツールがゲームのビジョンを形にするお手伝いをします!

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